先物・オプション取引の「ロスカットライン」とはなんですか。

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  • No : 775
  • 公開日時 : 2023/11/06 08:30
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先物・オプション取引の「ロスカットライン」とはなんですか。

回答

ロスカットラインとは、ロスカット審査の基準となる値です。
 
先物・オプション取引では、ロスカット口座を開設した場合または一日先物取引設定を適用している場合、損失を一定の範囲内に抑えることを目的に、取引時間中に一定時間(30秒)ごとに審査を行い、リアルタイム維持証拠金余力がロスカットラインを下回っていた場合、注文の取消やすべての建玉の反対売買注文(ロスカット注文)の発注を行います。
ロスカットを利用するには、ロスカット口座の開設または一日先物取引設定の適用が必要です。ロスカット口座の開設方法はこちら 、一日先物取引設定の適用方法はこちら をご確認ください。
 
ロスカット口座開設または一日先物取引設定の適用の直後は、当社が定める標準ロスカットラインが適用されます。
 
標準ロスカットライン(通常)
VaR証拠金額×当社掛目×30%
標準ロスカットライン(一日先物取引)
(通常先物の必要証拠金額×当社掛目(一日先物))×60%
指数の変動状況等により、当社掛目・当社掛目(一日先物)は当社の任意で変更する場合があります。
当社が別途、標準ロスカットラインの最低基準値を定める場合があります。

ロスカットラインの設定・変更方法

ロスカットラインは、リアルタイム維持証拠金余力の範囲で変更できますが、建玉を保有している状態で標準ロスカットラインより低い金額には設定できません。
 
お客様任意のロスカットラインは、お客様サイト、お客様サイト(クラシック/先物OP)より設定・変更できます。
 
<お客様サイト【先物OP建玉照会】画面>
ロスカット口座が未開設の場合、お客様サイトに「ロスカット設定」ボタンは表示されません。
一日先物取引設定が「適用中」の場合は、ロスカット口座の開設有無に関わらず、「ロスカット設定」ボタンが表示されます。

 
 
<お客様サイト(クラシック/先物OP)【先物OP】-【ルール設定】画面>

ロスカット注文が発注される例

保有ポジションに対するVaR証拠金額が1,000,000円、当社掛目100%の場合
一日先物取引設定未適用、発注済注文なし
現金残高 1,300,000円
必要証拠金額 1,000,000円
建玉評価損益(リアルタイム) -200,000円
最新の各種証拠金の参考値・掛目はこちら でご確認ください。

ロスカットラインの任意設定をしない場合

標準ロスカットライン 300,000円
=1,000,000円(必要証拠金額)×30%
ロスカットライン 設定なし
 
リアルタイム維持証拠金余力=1,300,000円-200,000円=1,100,000円
 
リアルタイム維持証拠金余力が300,000円(標準ロスカットライン)を下回った時点(さらに評価損が800,000円拡大し、建玉評価損益が-1,000,000円を超えた場合)で、ロスカット注文が発注されます。

お客様任意のロスカットラインを設定する場合

標準ロスカットライン 300,000円
=1,000,000円(必要証拠金額)×30%
ロスカットライン 400,000円に設定
 
リアルタイム維持証拠金余力=1,300,000円-200,000円=1,100,000円
 
リアルタイム維持証拠金余力が400,000円(ロスカットライン)を下回った時点(さらに評価損が700,000円拡大し、建玉評価損益が-900,000円を超えた場合)で、ロスカット注文が発注されます。
 
【ご注意】
  • 注文発注時には余力審査が行われますが、その時点でリアルタイム維持証拠金余力がお客様の口座において設定されているロスカットラインを下回っている場合、その注文は発注できません。
  • 標準ロスカットラインの最低基準値が設定された場合、適用後、標準ロスカットラインが上昇し、ロスカットが発動する場合があります。
  • ロスカット口座では相場が急激に変動した場合や、流動性が低い場合、および、これらの事由によりロスカット注文の全数量が約定しない等の場合には、損失を一定の範囲内に抑えることができないことがあります。その場合、当初設定した金額を超えて差入れている証拠金額を上回る損失が発生するおそれがあります。
  • オプションのプレミアムは原資産に比べ価格の変動が大きく、銘柄毎の固有の値動きも 加わり、短時間で価格が急激に変動する場合があります。その場合、ロスカット口座を開設し、ロスカットルールを採用した場合でも、損失を一定の範囲内に抑えることができないことがあります。なお、権利行使価格が原資産価格から乖離している場合も例外ではありません。
  • ロスカット注文は成行注文で発注します。また、成行注文はFAK(Fill And Kill)を指定して発注されるため、対当する注文がない等の理由で即座に約定が成立しない場合、注文は失効します。
    FAK(Fill And Kill)…一部約定後に未執行数量が残る場合には、残数量を失効させる注文
  • ロスカット口座では、一定時間ごとに余力を再計算するため、市場の高値圏、または、安値圏でも発注されることがあります。
  • 注文の取消・発注処理は当社が設定した順序で行われます。
  • ロスカット口座を開設した場合であっても、証拠金状況によっては追証が発生することがあります。
  • ロスカット注文は取り消すことができますが、ロスカットルールの条件が整った場合すぐに市場に発注されるため、取消しが間に合わない場合があります。
  • 一度発注されたロスカット注文がすべて約定または失効するまで、当該ロスカット注文の取消を除き、他の注文を発注することはできません。
【参照】 ロスカット口座とはなんですか。
  先物・オプション取引のロスカット口座の開設方法を教えてください。
  一日先物取引の「ロスカットルール」について教えてください。


【ご注意】 商品・サービスごとの投資に係るリスクおよび手数料等の説明は、こちらをご覧ください。

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