「即時約定可能値幅制度」とは何ですか。

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  • No : 764
  • 公開日時 : 2023/05/28 01:00
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「即時約定可能値幅制度」とは何ですか。

回答

先物・オプション取引では、「即時約定可能値幅制度」により、取引の一時中断が行われることがあります。
 
「即時約定可能値幅制度」とは、誤発注等による価格急変の防止の観点から、直前の基準となる値段(DCB基準値段)から所定の値幅(DCB値幅)を超える約定が発生する注文が発注された場合に、当該銘柄における約定付け合わせを行わず取引の一時中断を行う制度です。
即時約定可能値幅に基づく売買の一時中断は現物市場の特別気配に当たる制度で、制限値幅およびサーキット・ブレーカー制度に基づく売買中断措置とは異なります。
 
「即時約定可能値幅制度」に基づく売買の一時中断(ダイナミック・サーキットブレーカー)が行われている場合は、各注文入力画面(※)には「停」、「QUICK情報」には「DB」(解除中は「DB解」)と表示されます。
該当ツールは、お客様サイト、お客様サイト(クラシック/先物OP)、ネットストック・ハイスピード、先物OPアプリ、株touchです。
オープニング・オークションおよびサーキット・ブレーカー発動時の制限値幅拡大後の板寄せ方式による取引時には適用されません(制限値幅の範囲内で即時に約定可能です)。
 
  先物取引 オプション取引
DCB基準値段 直近約定値段または直近の最優先買呼値と最優先売呼値の仲値 直近約定値段
DCB値幅 ・オープニング・オークション
上下3.0%
・ザラバ
上下0.8%
※NYダウ先物のみ上下1.0%
・クロージング・オークション
上下1.5%
・オープニング・オークション
上下60ティック
・ザラバ
上下10ティック
・クロージング・オークション
上下30ティック
中断時間 最低30秒(再開しない場合30秒ずつ延長)※ 最低15秒(再開しない場合15秒ずつ延長)※
祝日取引実施日の場合、中断時間は先物取引で最低60秒、オプション取引で最低30秒となります。
 
取引の中断後、DCB基準値段を直近の約定値段に更新します。
 
更新後のDCB値幅内に対当する注文がある場合、板寄せを行い、取引を再開します。
 
更新後のDCB値幅内に対当する注文がない場合は、DCB基準値段を更に更新し、対当する注文ができるまで、取引の中断を継続します。
 
【例:日経225先物取引の場合】
 
① DCB基準値段が19,400円、DCB値幅が19,250円~19,550円の場合、対当する価格(19,230円)がDCB値幅の範囲外のため、取引を一時的に中断します。
 
 
 
        
② 取引中断後、DCB基準値段が①の下限値段(19,250円)に更新され、DCB値幅も19,100円~19,400円に更新されます。結果、対当する価格(19,230円)がDCB値幅の範囲内となったため、①の取引中断から30秒後、板寄せを行い、取引を再開します。
 
【例:日経225先物取引の場合(連続DCB)】
 
① DCB基準値段が19,400円、DCB値幅が19,250円~19,550円の場合、対当する価格(18,980円)がDCB値幅の範囲外のため、取引を一時的に中断します。
        
  
② 取引中断後、DCB基準値段が①の下限値段(19,250円)に更新され、DCB値幅も19,100円~19,400円に更新されます。更新後も、対当する価格(18,980円)がDCB値幅の範囲外にあるため、①の取引中断から30秒後、取引は再開せず、引き続き中断します。
     
  
③ ②で取引再開できなかったため、DCB基準値段およびDCB値幅が②の下限値段(19,100円)を元に、更に更新されます。ようやく、対当する価格(18,980円)がDCB値幅の範囲内となったため、②の取引中断から30秒後(①の取引中断から合計60秒後)、板寄せを行い、取引を再開します。
 
【ご注意】
  • 成行注文はFAK(Fill And kill)を指定して発注されるため、対当する注文がない等の理由で即座に約定が成立しない場合、注文は失効します。
    FAK(Fill And Kill)…一部約定後に未執行数量が残る場合には、残数量を失効させる注文
【参照】 即時約定可能値幅制度(日本取引所グループWEBサイト)
 

【ご注意】 商品・サービスごとの投資に係るリスクおよび手数料等の説明は、こちらをご覧ください。
 

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