• No : 1687
  • 公開日時 : 2023/05/02 17:00
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差金決済について教えてください。

回答

差金決済とは、受渡日に買付代金、または売却有価証券の提供を行わずに、反対売買の差金により決済することです。
証券会社が株式取引の差金決済を受付けることは、信用取引を除いて法令で禁止されています。
 
【金融商品取引法第161条の2に規定する取引及びその保証金に関する内閣府令】
第10条[信用取引を行うことを明示しない取引]第1項
 
金融商品取引業者は、顧客が信用取引を行うことを有価証券の売買の注文と同時に明示しない取引については、当該顧客が当該取引による買付け又は売付けに係る有価証券について、これを対当する有価証券の売付け又は買付けにより、これを決済する取引を行ってはならない。

差金決済のため売却代金が拘束される株取引の例

約定日 受渡日 取引 銘柄 単価 数量 精算金額※ 残高
1/7 入金 1,000,000円
1/8 1/10 買付 松井証券 1,900円 500株 -950,000円 50,000円
1/8 1/10 売付 松井証券 1,950円 500株 +975,000円 1,025,000円
手数料および税金等は考慮していません。
 
【1/8に再度、松井証券を2,000円で500株買付する場合】
松井証券の日計り取引(ループトレード)による現物売却代金975,000円は、差金決済に該当するため、松井証券の買付にはご利用いただけません。
同日中に松井証券の買付を再度行うためには、950,000円の不足分をご入金いただく必要があります。
1,900円×500株+2,000円×500株=1,950,000円
1,000,000円-1,950,000円=-950,000円

売却代金が利用可能な株取引の例

約定日 受渡日 取引 銘柄 単価 数量 精算金額※ 残高
1/7 入金 1,000,000円
1/8 1/10 買付 松井証券 1,900円 100株 -190,000円 810,000円
1/8 1/10 売付 松井証券 2,000円 100株 +200,000円 1,010,000円
1/8 1/10 買付 ソニー 6,500円 100株 -650,000円 360,000円
1/8 1/10 売付 ソニー 6,600円 100株 +660,000円 1,020,000円
1/8 1/10 買付 日立 1,000円 1,000株 -1,000,000円 20,000円
1/8 1/10 売付 日立 1,100円 1,000株 +1,100,000円 1,120,000円
手数料および税金等は考慮していません。
 
松井証券の日計り取引(ループトレード)による現物売却代金は、他の銘柄の買付にご利用いただけます。
 
さらに同日にソニーおよび日立を売却し、その売却代金を松井証券、ソニーおよび日立以外の銘柄の買付にご利用いただくことも可能です。
 
 
【信用取引を行われている場合】
信用取引を行っており、現物株式の買付によって受渡日に追加担保が発生する場合、追加担保発生額相当分の現金については保証金から引き出すことができないため、買付代金が不足する場合があります。
 
また、追加担保が解消する前に当該銘柄を売却すると、買付代金の不足額を同一銘柄の売却代金で充当することになり、差金決済に該当する恐れがあります。
 
このような取引が確認された場合、当社では不足額の入金を引き続きお願いする一方、入金が確認されるまでの間、口座の利用を一部制限する場合があります(現物買、信用新規、出金等)。
 
受渡日とは、約定日(売買成立の日)から起算して3営業日目となります。
取引制限が行われた場合、発注済みの注文は有効期間内であっても失効(画面上は取消)扱いとなります。ご注意ください。
 
【参照】 追加担保はどうして発生するのですか。
 
 
【ご注意】 商品・サービスごとの投資に係るリスクおよび手数料等の説明は、こちらをご覧ください。