次のような取引が、相場操縦・作為的相場形成の疑いをもたれます(例を示したものであり、次の事例がすべてではありません)。
- 高関与率が継続されるような場合
ある銘柄の出来高の大部分を買付、または、売付している状態が何日も続く場合が考えられます。
- 買上り・売崩しの形態が見られた場合
直近の出来高に比べ、大量に株式を買い続けて株価を上昇させている場合、また、売り続けて株価を下落させている場合等が考えられます。
【逆指値注文についてのご注意】
予約値段をトリガー値段以上の値段で設定した逆指値、または、追跡指値の買い注文、
予約値段をトリガー値段以下の値段で設定した逆指値、または、追跡指値の売り注文
を過度に利用した場合には、買上り・売崩しとみなされる可能性があります。
【ご注意】 逆指値・追跡指値の投資に係るリスクおよび手数料等の説明は、こちらをご覧ください。
- 高値(安値)形成が行われた場合
その日の高値や安値をつける注文が続く場合を指します。それが終値となった場合は、さらに問題があると考えられています。終値は、さまざまなところで株価の目安として参照されるからです。
- 株価固定が見られた場合
株価が値下りも値上りもしないように調節して売り・買いをしているように見える場合を指します。例えば下(上)値の大口指値注文を順次高く(低く)変更して、株価を固定しようとする場合が考えられます。
- 終値関与の形態が見られた場合
引け間際の発注が繰り返され、ひとつ前の異なる値段より高い(低い)値段で終値がついた場合を指します。
例えば、大引け直前の状況で直近の歩み値が2,500円、売り気配も2,500円で1,000株の注文が入っていたとします。この状況で買い成行注文を1,100株出し、終値を2,505円に上げるような場合を指します。このような買上り形態を終値一文高と呼びます。
- 仮装・馴合い売買の形態が見られた場合
一つの約定につき、買い・売りを一人で発注しているような形態が続くと、仮装売買の疑いがもたれます。特定の顧客間で買い・売りを何度も繰り返す形態は、馴合い売買の疑いをもたれます。
- 見せ玉の形態が見られた場合
はじめから約定させるつもりのない発注を行い、相場の動きを誤解させる行為です。
例えば、買い板に約定させるつもりのない大量の発注を行った場合、買いが優勢であると他の投資家が誤解して、価格が上昇していく可能性があります。ある程度まで気配が上がったところで売り注文を発注すれば、本来より高い値段で売り注文を約定させることができます。この場合、約定させるつもりのない、売値をつり上げるために用いた買い注文を、「見せ玉」と呼びます。
見せ玉の形態と判断される状況として、次のような例があります。
- 自己の売付(買付)注文が約定した直後に、買付(売付)注文を全て取消をしている。
- 指値の価格帯や発注の数量等が、買い板(売り板)を厚く見せかけ、他の投資家からの買付注文(売付注文)を誘い込む効果を有するものとなっている。
- 上記行為を反復継続して行っている。
- 行為者の通常の取引の規模からして、過大な量の発注をしている。
なお、これらの条件に当てはまるからといって、無条件に見せ玉に認定されるわけではありません。また、認定される発注方法は以上のものにとどまるものではありません。
【ご注意】 商品・サービスごとの投資に係るリスクおよび手数料等の説明は、
こちらをご覧ください。